僕の大好きな木版画です。
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飯山英男さんという方の作品で、8年ほど前、飛騨高山で偶然出会いました。

他にコレクションがある訳では無いので、
こんな言い方はおかしいのですが「これが一番好き」なのです。

ちょっと寒い時期なのでしょうか、題の通り、星が綺麗に見える季節、裏の乗鞍岳を囲んで山々は真っ白です。

今日のようなうんざりする暑さの日、ふと眺めては、
「きっとこの家々の中、薪ストーブの炎が揺らいでいるのだ」と想像すると、夕食のテーブルを囲む笑い声が聞こえてきそうで、ホロホロした気持になります。

だからこの作品、他は知らないけど、「これが一番好き」。
ストーブユーザーさんなら、きっとこの気持ちがお解りでしょう、ご自宅の愛用の一台、まさにその境地ですよね。

「好き/嫌い」すごく人間臭く、勝手気ままな判断基準ですが、直感的に心を動かす感性、比較や分析にも縛られない自分だけの『ココロの物差し』。
時には、こんな柔らかな基準に自信を持って胸を張れるよう、さらに楽しく豊かな気持ちを育み、磨きをかけていきたいと願う今日この頃です。

それにしても凛とした冬の空気が恋しいです。
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子供たちは、冬も夏も楽しい事がいっぱい、とくに夏は開放感満点です。
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とびこみ


季節が巡って、肌寒くなり、自宅のストーブに火を入れるその日を想像しつつ、もうしばらくの間、この暑苦しい夏を楽しく健やかに乗り越えたいと思います。

暑中お見舞い申し上げます。


〈石村まなぶ〉

2013.08.13 | 火男(ひょっとこ)日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) |

「古民家の改修の現場で薪ストーブを入れたい!」  ……この言葉をお客様から聞くと、胸がトキメキます。
なにより、古民家や日本の懐かしい情景、温かみのある営みそのものが好きなのです、とても。

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子供の頃から、古い建築や民具、古道具などを見に行ったり、興味は尽きません。

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古民家には日本古来からのファイヤープレイスである、囲炉裏があります。
この囲炉裏に代わって、薪ストーブが入り、もう一度本物の火を招き入れようとするのですから、
それはもう、わくわくせずには居られません。
熾き火

築150年の農家、薪ストーブの導入は、今は亡きお母様の発意を受け継いでの施主様のご希望でした。
床を張替え、壁を塗り直し、サッシの断熱性を高めたシンプルな改修工事。
ご相談から10ヶ月を経て熟慮の末、選定された一台が、DOVRE760CBでした。
760横俯瞰モノ

150年前の当時、竹とワラ縄で造った下地(竹小舞)に地元の泥を下塗りし、漆喰で仕上げた壁に、開口を作る。
輪郭の切り込みに沿って手作業で壁を掻き出す。
大胆かつ慎重に…、緊張感いっぱいの瞬間。
土壁壊し



アウターサポートの渡し木
柱と柱の間隔は四尺(約120cm)。
耐食性のある栗材を耳付き板のまま柱間に渡して、煙突を支えるサポート金物の固定下地とする。
パッと見、元からあった梁のようです。建物のイメージを壊さないよう配慮する感覚は自然と沸くものです。

炉壁にはALC板を埋め込み、廻りの壁と同じく漆喰塗り。「和・素朴」を意識した計画です。
760正面

この横幅800mm弱にもなるドブレの最大機種、私は親しみを込めて、「ジャンボ」と呼んでいます。
敬愛するジョン・レノンが自身のギターを「ジャンボ」と呼んでいたことに因んでいます。

わたしの言う「ドブレ・ジャンボ(760CB)」ですが、
「JUMBO」の「J」は、時に「JAPAN」の「J」でもあります。

和瓦のような黒鉛色のボディー、直線的でありながら柔らかな弧を描いて収まるプロポーション、シンプルで潔いデザインなど、不思議と日本的な雰囲気を持っているストーブとして映るのです。

もちろん燃焼の素晴らしさも折り紙付きです。
ゴロンとした特大の薪を投入して、大きな窓に揺らぐ、とびきりスローで美しい二次燃焼を見ていると…
まさに現代に蘇った囲炉裏でしょうか、これ。

クラシックラインの薪ストーブそれぞれが皆、日本の古民家にすごくマッチすると思いますが、
760拡大
囲炉裏の現代版として、その役割を引き継ぐ存在感ある機種といったら、それは、
『 YES! ドブレ・ ジャンボ!! 』…… 勝手に名付けてごめんなさい。


【後記】
拙宅に薪ストーブ導入前、私が使っていた石油ストーブ「アラジンひょっとこカスタム」…、
懐かしくて暖かい炎への憧れがあったのです。どうしても火が燃やしたかったのかな(笑)
アラジン

〈 石 村 まなぶ 〉

2013.08.05 | 火男(ひょっとこ)日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) |

アントワープのデザイン博物館では、たくさんの工業デザインや家具などに刺激を受けました。
デザイン
デザインって不思議ですよね。
出来上がったモノ(作品)を見て、作者の意図をすべて読み取ることはきっと無理でしょう…

けれど、生活の中にはすごく分りやすいデザインもたくさん溢れていて、
パッと見、何気ないモノも「色々考えられてこんな姿に生まれたのか。」と気付いた瞬間から、そのモノがとても好きになっていたりします。ここ、ベルギーでもそんなCopinを見つけてしまいました。
フォーク付クレーン

クレーン車とフォークリフトが合体したような作業車。
集合住宅の2階以上の部屋の窓に、外からこの先っぽをセットして、工事の道具や材料を搬入したり、引越しの荷物を載せたり。
何度か見かけたけど、とても合理的で作業は楽々でした。一度使ったら、手放せない相棒になりそうです。

こちらは、使い方を知りたいほう、
プチコパン
三代続くストーブ屋さんで、見つけて尋ねてみたのですが、「百年前の骨董品だよ!」としか。
すごく小さくて、高さ40cm程、ああ、もっと詳しく聞いておけば良かった、余計に忘れられない可愛らしさです。


ゲントのワッフル店MAXのおじさん。カラフルなメガネの意図は分りませんが、
maxボス

ワッフル2大
粉砂糖がたっぷりかかった、さくさくのワッフル! 
素朴で優しい味のワッフルと、フルーティーなビール「ローデンバッハ」の相性はどうだったでしょうか。

それはさておき、
DOVRE640CB・760CBの炉床がまさに「ワッフルプレート」と呼ばれていますよね。
数あるストーブ機種の中でも、ワッフル状の炉床なんて見たことがありません。
ワッフル食べながらひらめいたのでしょうか、機能美とシャレっ気を兼ね備えたデザインです!
炉床
このワッフル状の炉床は、たくさんの灰を溜めて、フカフカのアッシュベット(灰床)を作ることが出来ます。
灰床のあるストーブは、無いものに比べて、熾き火の持ち具合、蓄熱性が大きく違い、DOVRE特有の美しいオーロラ燃焼も灰がしっかり溜まっているほど、きちんと現れると思います。
また熾火が鋳物へ直に触れるのを防ぐため、素材への必要以上の熱負担を和らげてくれます。

この灰床の重要さは、当店のユーザーさんには必ずお伝えしているのですが、巷には知らずに毎日灰をきれいさっぱりお掃除してしまっている方もまだまだいらっしゃるかと思います。

どうか、ストーブの炉床も、
粉砂糖たっぷりのワッフルみたいに、(灰の)シュガーパウダーたっぷりでお使い下さい。


<いしむら>

2013.07.29 | 火男(ひょっとこ)日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) |

dovre760白
日本で実物は見たことが無いであろうと思われる、760CBのホワイトのエナメルモデル。
同型で、マジョリカブラウンや、チャコールグレー、マットブラック、ベージュ等あり。
琺瑯(ホウロウ)加工といって、硬質のエナメル仕上げです。

DOVRE社では、オランダ語で会話が飛び交いますが、この仕上げの事を「エマイユ」と呼んでいました。
「エマイユ」…コトバの響きがこのなんとも魅惑的な美しさの仕上げにぴったりで、心に飛び込んできました。
エマイュ黒
落ち着いた黒の艶消しエマイユもあります。
同じ黒でもペイントと違い、色褪せや、汚れ、錆びの防止になります。
焼付
焼き物と似ていて一発勝負な仕上げの面も持っているため、凸部や裏のエナメル層に厚みのムラが出来たりもします。
ベージュ
固い鍋を強くぶつけたり、ネジ部を強く締め過ぎたりといった力によって欠けてしまう事がありますが、高温で焼付て融着させていく工程を経て仕上がっている特性から、欠けてしまった部分だけの完全な補修はできません。
マジョリカ
でもそんな弱点も含めて丁寧に使えば、相当永い年月の間、この高級感が色あせることはありません。
mb
マジョリカブラウン!名前も見た目も何だかゾクゾクしてしまいます。
640CBの弟のようなサイズとシンプルさ、700SLの取っ手の進化型、モデル425 W550×H765×D445。
気品が漂います…うーん欲しい!


マットブラック。 
一見、普通の塗装と見分けが付かないほど艶消しですが、エマイユタイプはレバー色がメタルになっています。

dovre tour 117
こんなにエマイユ仕上のバリエーションがあるなんて知りませんでした。
また、自分がこんなにエマイユに魅せられるタイプだとは知りませんでした(笑)。


昨日、アース・リー川原さんと共に輸入元㈱Metos社を訪問し、今回のツアーのお礼と研修の報告、今後の要望など、社長にお伝えする事が出来ました。
その際、コンパクトなモデルや、こういうエマイユモデルの日本での販売展開もぜひ実現してほしいとのお話もしさせて頂きました。

帰り際、ブログを読んでくれている社員さんから、一冊の本を貸して頂きました。
「これ、石村さんが一番知りたい事が載ってる本ですよ。」と渡され…、
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Ohh! まさにこの暑さにぴったり、こちらは「魅惑のゴールデン」な飲み物の本でした。
もっと多くのベルギー銘柄が日本で買えたら良いですね、お勉強しておきます、ありがとうございました!

<イシムラ>

2013.07.12 | 火男(ひょっとこ)日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) |

旗
【フランドル伯の城-1180年建設】
石の螺旋階段を登り、入組んだ城内を進むと、秋のような爽やかな青空に旗がなびいていた。
このGENTの街だけではないが、築300年前とかそれ以上の建物が、あちこちで普通に現役として使われている。

本編
「石炭置き場も見るかい!?」キビキビとしたマダムが店の裏にある広い置き場を見せてくれました。
街のディーラーさんを廻ると、それぞれが多彩で、家電品と一緒にストーブも売っている店もあります。
この店は、老舗のストーブ・燃料店で、石炭やガスの配達も行っているそうです。
女店主
石炭は、こんな感じで目測30×20×60cm程度の紙袋に詰められていました、これで価格は400円くらいだそうです。
石炭

石炭も薪も両方使えるストーブ機種をマルチフューエルタイプといいます。
日本にはDOVREのマルチフューエルのラインナップは出回っていませんが、ベルギーにはあります。
こちらは555GMと言うモデル。W550×H765×D455 、薪最大40cm、燃焼効率80.1%
デザインが超シンプル、しかもエクセレントなエナメル仕上げ!一目惚れし、欲しくなってしまいました。
hore2.jpg
hore.jpg
また、石炭を燃やすと希硫酸ガスが発生して、煙突を腐食させることがあるので、ヨーロッパ産のステンレス煙突には、316Lという素材が使われていたりします。
日本では、304というステンレス素材が広く使われています。
石炭を使わないならば、希硫酸ガスは発生しませんので、薪ストーブ用煙突は、SUS304で充分な安全性を得られるのです。
素材の特性を正しく理解して適材適所に使いこなすことが肝要だと思います。
そういう特性を抜きにして、ただ単に「SUS316Lでなければ痛みやすいからダメ」と決めつけてしまう意見を耳にしますが、それでは短絡的すぎると思います。


マルチフューエルよりもさらにツワモノなストーブがあったようで、こんなポスターがありました。
アレスposter

「アレスブレンダー(オランダ語)」と呼ばれるストーブで、一昔前にけっこう使われていたそうです、名前のごとく……「アレス」=「全て、何でも」、「ブレンダー」=「燃やす」と、焼却炉みたいな使い方をしていたと聞きました。
そんな都合のよさそうなアレスブレンダーですが、このポスターでは、
「いくら何でもマットレスまで燃やせませんよね(新しい薪ストーブに替えませんか?)」みたいな内容を訴えているようです。

それにしても、初めて知った「アレスブレンダー」という存在、そのワイルドなネーミングの響きが耳に残り、一晩中忘れられず、気付けば初めて憶えたオランダ語は「アレスブレンダー!」となっていました。

もしもこんなストーブを使うならば、それこそSUS316Lの煙突が必要ですよね。
<イシムラ>

2013.06.26 | 火男(ひょっとこ)日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) |