展示台数が増え、販売台数も増えると、
当然、『お客様の声』もたくさん頂けるようになります
今回の出張では、
・工場見学(新工場含む)
・新店舗視察 の他に、
お客様より寄せられた「声」に対する検討事項の確認という大切な仕事がありました。


1枚目の写真と2枚目の写真の違いがわかりますか?
まん中のクッションの背もたれに注目してみてください
2枚目の方が、ポコっと上に飛び出ていますよね。
これは、まん中のクッションの座面に、薄いウレタンシートを追加した状態なのです。
実は、1枚目の写真にも、1cm厚のウレタンシートを入れてあります。
2枚目には、1.5cm厚のもの。

まず、クッションのカバーを外します。

そのあと、中材のファスナーを開けて、フェザーバッグと元々入っているウレタンの間に薄いウレタンシートを入れ込みます。
「何のためにやっているのか?」
座面の高さを変えるためではありません。
フェザーの復旧具合を検証するためです。
アーテリアで展示しているソファは、ほとんどが、座面と背中のクッションにフェザー(羽根)がたっぷりと入った作りになっています。
店頭でお試し頂いた方はわかると思いますが、ソファに体をあずけると、
フェザーの空気がゆっくりと抜けていき、じんわりと体が沈みます。
まるで、クッション自体が座った人の体に合わせてくれているかのような動きです。
その、“沈み込み”こそが、フェザークッションの座り心地の醍醐味なのですが、
沈んだクッションをそのままにしておくことが見た目的に気になる場合、
メンテナンスと呼ぶ作業が必要になります。
フェザークッションに空気を入れ込む作業なのですが、
また説明が長くなってしまいそうなので
クッションのメンテナンスについては、こちらを参照ください→ 「工場直伝の技」
この“メンテナンス”については、賛否両論あると思います。
やらなければいけない訳ではないですし、行う頻度もお宅ごとに違うと思います。
私たちは店頭で、ソファを“商品”として扱っていますので、
見た目も座り心地も一番良い状態でお客様にご覧いただけるよう、
こまめにクッションを「パン!パン!」と叩いています。
これまでに『お客様の声』としていただいた中で、
・「ウッドフレームの脚を蹴とばして痛い」
・「クッションを叩くのが面倒」
というご意見を頂くことがありました。
満足(評価5~4)と言っていただく割合からすると、少数ではあるのですが、
せっかくお求めいただいたソファに対して気になる点がある事を伝えていただいた以上は、出来得る対策がないか探ってみる使命があります。
「蹴とばして痛い」については、「慣れたら蹴とばさなくなった」と言っていただけるので、
ここでは「メンテナンスが面倒」についてのお話をさせて頂きます。
今回、「惚れなおす」という記事を書くきっかけになった事ですが、
これまで私たちは、「潰れたクッションは叩いて戻すしかない」
「潰れるのが嫌な方には、フェザーを使用していないタイプのソファを薦めるしかない」と思っていました。
先日、5年前にソファをお求めいただいた方から、「座面のフェザーが寄ってしまって戻らない」とご連絡をいただき、
伺ってみると、ご高齢の女性でお一人暮らしの方でした。
体も小柄な方でしたので、「大きな座クッションを叩いて、メンテナンス・・・」というのは、ご無理だと感じました。
ここで、最初の写真に繋がるのですが、
工場に相談してみると、
薄いウレタンシートを追加する方法が良いとの提案がありました。
ただ、座り心地が変わってしまう(硬くなる)との話だったので、
まず、サンプルを店で試してみることにしました。
確かに、座クッションはパンパンになるのですが、想像以上に座り心地が変わってしまいました。
この方法ではダメなのかと諦めかけたところで、
「ウレタンの厚みや密度を検証してみましょう!」と天の声が
ちょうど、メーカーを訪問する話が出ていたので、その際に、色々な仕様で座り比べてみてくださいと言われたのです。
小柄な女性(私です
)、中肉中背の女性・男性、身長180cm以上の男性、
年代も様々に、普段ソファに携わっているメンバー7名で検証しました。
観点によって判断が異なりますが、
今回は、『出来るだけ座り心地を変えずに、フェザーの復旧を良くする』が目的だったので、満場一致で決めることができました。
正直なところ、アーテリアのような小さな取引先の投げかけに対し、
ここまで丁寧に、そして真剣に対応してくれるとは考えていなかったもので、
普段から「対応の良いメーカーさん」という認識ではいましたが、
今回は、まさに脱帽という思いでした。
そんな感動と共に、私たち販売を受け持つ者も、これまで以上に「お客様の声」に耳を傾けなければいけないという戒めにもなりました。
実は、1年くらい検証を重ねている別の事案があるのですが、
その件については、なんと製造部長の方が自宅に検証用のソファを持ち込んで、
お客様に指摘いただいた現象が起きるか再現実験までして下さっています。
製品が生まれた時が完成ではない、
お客様からの声によって改良が加えられる事もある。
そこにあるのは、作り手のプライドと向上心だと私は思います。
私たち売り手も負けずに頑張らねば
相談を聞いてくれる人、受け止めてくれる人がいるというのは、ありがたいことですね
年齢や経験をを重ねると、変なプライドが邪魔をして、
素直に相談ができなかったり、相談相手がいなくなってしまったりしませんか
アーテリアのスタッフは、まだまだ未熟かも知れませんが、
『お客様が投げかけてくださる声』に対して、真摯に向き合っていきたいと思っています。
頼りなく見えるかも知れませんが、私たちのうしろには、安心して相談できる人たちが居てくれます。
なんて心強いことでしょう
ウッドフレームのソファの場合は、木工のプロフェッショナルである広島県の「土井木工」が相談にのってくれますし
・・・以上が、「惚れなおす」のお話でした。
お付き合い頂き、ありがとうございました(*´v`)
順番が逆になりましたが、
後日、「ひと目惚れ」(惚れた訳)についてもお話できたらと思っています。
(ogawa)
◆「惚れなおす」第1話
◆「惚れなおす」第2話
◇「感動の製作現場」その1・・・【一生モノのソファ】のルーツ④
◇「感動の製作現場」その2・・・【一生モノのソファ】のルーツ⑤
◇「感動の製作現場」その3・・・【一生モノのソファ】のルーツ⑥
ソファとギャッベの店
インテリアスタジオ アーテリア
群馬県高崎市緑町4-11-10
TEL.027-362-7633
当然、『お客様の声』もたくさん頂けるようになります

今回の出張では、
・工場見学(新工場含む)
・新店舗視察 の他に、
お客様より寄せられた「声」に対する検討事項の確認という大切な仕事がありました。


1枚目の写真と2枚目の写真の違いがわかりますか?
まん中のクッションの背もたれに注目してみてください

2枚目の方が、ポコっと上に飛び出ていますよね。
これは、まん中のクッションの座面に、薄いウレタンシートを追加した状態なのです。
実は、1枚目の写真にも、1cm厚のウレタンシートを入れてあります。
2枚目には、1.5cm厚のもの。

まず、クッションのカバーを外します。

そのあと、中材のファスナーを開けて、フェザーバッグと元々入っているウレタンの間に薄いウレタンシートを入れ込みます。
「何のためにやっているのか?」
座面の高さを変えるためではありません。
フェザーの復旧具合を検証するためです。
アーテリアで展示しているソファは、ほとんどが、座面と背中のクッションにフェザー(羽根)がたっぷりと入った作りになっています。
店頭でお試し頂いた方はわかると思いますが、ソファに体をあずけると、
フェザーの空気がゆっくりと抜けていき、じんわりと体が沈みます。
まるで、クッション自体が座った人の体に合わせてくれているかのような動きです。
その、“沈み込み”こそが、フェザークッションの座り心地の醍醐味なのですが、
沈んだクッションをそのままにしておくことが見た目的に気になる場合、
メンテナンスと呼ぶ作業が必要になります。
フェザークッションに空気を入れ込む作業なのですが、
また説明が長くなってしまいそうなので

クッションのメンテナンスについては、こちらを参照ください→ 「工場直伝の技」
この“メンテナンス”については、賛否両論あると思います。
やらなければいけない訳ではないですし、行う頻度もお宅ごとに違うと思います。
私たちは店頭で、ソファを“商品”として扱っていますので、
見た目も座り心地も一番良い状態でお客様にご覧いただけるよう、
こまめにクッションを「パン!パン!」と叩いています。
これまでに『お客様の声』としていただいた中で、
・「ウッドフレームの脚を蹴とばして痛い」
・「クッションを叩くのが面倒」
というご意見を頂くことがありました。
満足(評価5~4)と言っていただく割合からすると、少数ではあるのですが、
せっかくお求めいただいたソファに対して気になる点がある事を伝えていただいた以上は、出来得る対策がないか探ってみる使命があります。
「蹴とばして痛い」については、「慣れたら蹴とばさなくなった」と言っていただけるので、
ここでは「メンテナンスが面倒」についてのお話をさせて頂きます。
今回、「惚れなおす」という記事を書くきっかけになった事ですが、
これまで私たちは、「潰れたクッションは叩いて戻すしかない」
「潰れるのが嫌な方には、フェザーを使用していないタイプのソファを薦めるしかない」と思っていました。
先日、5年前にソファをお求めいただいた方から、「座面のフェザーが寄ってしまって戻らない」とご連絡をいただき、
伺ってみると、ご高齢の女性でお一人暮らしの方でした。
体も小柄な方でしたので、「大きな座クッションを叩いて、メンテナンス・・・」というのは、ご無理だと感じました。
ここで、最初の写真に繋がるのですが、
工場に相談してみると、
薄いウレタンシートを追加する方法が良いとの提案がありました。
ただ、座り心地が変わってしまう(硬くなる)との話だったので、
まず、サンプルを店で試してみることにしました。
確かに、座クッションはパンパンになるのですが、想像以上に座り心地が変わってしまいました。
この方法ではダメなのかと諦めかけたところで、
「ウレタンの厚みや密度を検証してみましょう!」と天の声が

ちょうど、メーカーを訪問する話が出ていたので、その際に、色々な仕様で座り比べてみてくださいと言われたのです。
小柄な女性(私です

年代も様々に、普段ソファに携わっているメンバー7名で検証しました。
観点によって判断が異なりますが、
今回は、『出来るだけ座り心地を変えずに、フェザーの復旧を良くする』が目的だったので、満場一致で決めることができました。
正直なところ、アーテリアのような小さな取引先の投げかけに対し、
ここまで丁寧に、そして真剣に対応してくれるとは考えていなかったもので、
普段から「対応の良いメーカーさん」という認識ではいましたが、
今回は、まさに脱帽という思いでした。
そんな感動と共に、私たち販売を受け持つ者も、これまで以上に「お客様の声」に耳を傾けなければいけないという戒めにもなりました。
実は、1年くらい検証を重ねている別の事案があるのですが、
その件については、なんと製造部長の方が自宅に検証用のソファを持ち込んで、
お客様に指摘いただいた現象が起きるか再現実験までして下さっています。
製品が生まれた時が完成ではない、
お客様からの声によって改良が加えられる事もある。
そこにあるのは、作り手のプライドと向上心だと私は思います。
私たち売り手も負けずに頑張らねば

相談を聞いてくれる人、受け止めてくれる人がいるというのは、ありがたいことですね

年齢や経験をを重ねると、変なプライドが邪魔をして、
素直に相談ができなかったり、相談相手がいなくなってしまったりしませんか

アーテリアのスタッフは、まだまだ未熟かも知れませんが、
『お客様が投げかけてくださる声』に対して、真摯に向き合っていきたいと思っています。
頼りなく見えるかも知れませんが、私たちのうしろには、安心して相談できる人たちが居てくれます。
なんて心強いことでしょう

ウッドフレームのソファの場合は、木工のプロフェッショナルである広島県の「土井木工」が相談にのってくれますし

・・・以上が、「惚れなおす」のお話でした。
お付き合い頂き、ありがとうございました(*´v`)
順番が逆になりましたが、
後日、「ひと目惚れ」(惚れた訳)についてもお話できたらと思っています。
(ogawa)
◆「惚れなおす」第1話
◆「惚れなおす」第2話
◇「感動の製作現場」その1・・・【一生モノのソファ】のルーツ④
◇「感動の製作現場」その2・・・【一生モノのソファ】のルーツ⑤
◇「感動の製作現場」その3・・・【一生モノのソファ】のルーツ⑥
ソファとギャッベの店
インテリアスタジオ アーテリア
群馬県高崎市緑町4-11-10
TEL.027-362-7633
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2016.02.07 | メーカー・ブランドのこと | トラックバック(0) | コメント(0) |