
新築住宅での火入れ式。
これから長~く付き合って頂く家族に、こんなに優しい眼差しで見守られ…、薪ストーブにとっても、晴れ舞台なのです。
ところが、この本体、実は新品ではありません。
旧宅にて10数年以上も家族を暖め続けてきた愛機が、新宅にお引越しした再出発の晴れ舞台なんです。
今回、S様邸からは、
「旧宅で使ってきた本体をそのまま使い続けたい。」
とのご相談を頂きました。
もともとは、
他店さんで施工された製品でしたが、このストーブに対するS様の思い入れの深さに共感し、煙突のみ新規で設置し、本体はメンテナンスと移動という施工でお世話になりました。

旧宅から搬出の日。さすがに天板には錆びが出ています。
また、天板のすぐ下のレバー(一次燃焼用給気調整)も磨耗で機能しなくなっていました。

工場に運んでまずは隅々までお掃除。

分解し、耐熱塗料で塗装します(ベルギー機と同じグレーメタリックです)、錆びていた天板は二度塗りします。

ドアガラスも外してなるべく細部まで塗装、ガスケットロープも交換します。

給気レバーの不具合やその他機能部の点検修理も完了し、組み立てて…、新品のようになりました。
普段取り扱いのないメーカー製品でしたが、
本体が割れたりしていなければ、少しの消耗品交換や調整で蘇えるといった構造なので、基本は一緒です。
この、” メンテナンスし易いところ ”が、クリーンバーン機の良い所ですね!

角トップも付いて建物の外観もきりっと締ります。素敵なお家ですね!


断熱煙突の装い新たに、ドラフトも格段に良くなり以前のようにガラスも曇らなくなりました。
本体と合った煙突長さと、径、そして安全対策。現場ごとにそれぞれプランが違なります。
こうして、
素敵な新居にて、いままで以上の立派なステージを設けてもらい堂々と燃えるストーブを見ていると、
「やらせて頂いて本当に良かったね!」と、職人さんからも笑顔がこぼれます。
古くなっても直して使える生活道具って、こころまで温かくなってきますね。
S様、この度は貴重な機会を与えて下さり、有難うございました。
これからまた、何十年と大切に燃やし続けてあげて下さい。
今回の建築は、
有限会社鞍城建設さんの現場でした。
T監督、お世話になりました!
〈イシムラ〉
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2012.03.12 | 火男(ひょっとこ)日誌 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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