
【フランドル伯の城-1180年建設】
石の螺旋階段を登り、入組んだ城内を進むと、秋のような爽やかな青空に旗がなびいていた。
このGENTの街だけではないが、築300年前とかそれ以上の建物が、あちこちで普通に現役として使われている。
本編
「石炭置き場も見るかい!?」キビキビとしたマダムが店の裏にある広い置き場を見せてくれました。
街のディーラーさんを廻ると、それぞれが多彩で、家電品と一緒にストーブも売っている店もあります。
この店は、老舗のストーブ・燃料店で、石炭やガスの配達も行っているそうです。

石炭は、こんな感じで目測30×20×60cm程度の紙袋に詰められていました、これで価格は400円くらいだそうです。

石炭も薪も両方使えるストーブ機種をマルチフューエルタイプといいます。
日本にはDOVREのマルチフューエルのラインナップは出回っていませんが、ベルギーにはあります。
こちらは555GMと言うモデル。W550×H765×D455 、薪最大40cm、燃焼効率80.1%
デザインが超シンプル、しかもエクセレントなエナメル仕上げ!一目惚れし、欲しくなってしまいました。


また、石炭を燃やすと希硫酸ガスが発生して、煙突を腐食させることがあるので、ヨーロッパ産のステンレス煙突には、316Lという素材が使われていたりします。
日本では、304というステンレス素材が広く使われています。
石炭を使わないならば、希硫酸ガスは発生しませんので、薪ストーブ用煙突は、SUS304で充分な安全性を得られるのです。
素材の特性を正しく理解して適材適所に使いこなすことが肝要だと思います。
そういう特性を抜きにして、ただ単に「SUS316Lでなければ痛みやすいからダメ」と決めつけてしまう意見を耳にしますが、それでは短絡的すぎると思います。
マルチフューエルよりもさらにツワモノなストーブがあったようで、こんなポスターがありました。

「アレスブレンダー(オランダ語)」と呼ばれるストーブで、一昔前にけっこう使われていたそうです、名前のごとく……「アレス」=「全て、何でも」、「ブレンダー」=「燃やす」と、焼却炉みたいな使い方をしていたと聞きました。
そんな都合のよさそうなアレスブレンダーですが、このポスターでは、
「いくら何でもマットレスまで燃やせませんよね(新しい薪ストーブに替えませんか?)」みたいな内容を訴えているようです。
それにしても、初めて知った「アレスブレンダー」という存在、そのワイルドなネーミングの響きが耳に残り、一晩中忘れられず、気付けば初めて憶えたオランダ語は「アレスブレンダー!」となっていました。
もしもこんなストーブを使うならば、それこそSUS316Lの煙突が必要ですよね。
<イシムラ>
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